お知らせ

【展示情報】山口県立萩美術館・浦上記念館すぽっと展示in空港ロビーの展示替えをおこないました。(2021年07月29日)

2021年7月27日(火)~9月26日(日)の期間に展示しております作品をご紹介します。

大和保男 やまとやすお
《練込秋桜図深鉢【ねりこみこすもすずふかばち】》 2005年
高さ8.5㎝ 胴径46.0㎝

大和保男(1933年生まれ)は、山口市宮野で焼かれた山口萩焼を創始した萩出身の名陶工大和作太郎【さくたろう】(松緑【しょうろく】1855-1921)を祖父に持ち、萩焼の技法を受け継ぎながらも、創作的な陶芸表現をもつ茶陶から建築空間を表す陶壁まで幅広い萩焼作品を制作してきた作家です。1955年光風会展に入選して以降、光風会展、日展を中心に活動。1975年日本伝統工芸展に初出品で入選し、1978年には日本工芸会正会員となります。1988年には山口県指定無形文化財「萩焼」保持者に認定されています。塩釉【しおぐすり】の技法を駆使した独創的な釉薬表現や斬新な器形など、これまで伝統ある萩焼の世界に独自のスタイルを築いてきました。
この作品は、白と黒の色の違う土を練り合わせた練り込み技法による素地でつくられ、径40㎝を超える大きな深鉢にもかかわらず、安定感のある端正な造形をみせています。見込みには淡い色合いの秋桜を可憐に描いて、豊かな情感を醸し出しています。

〔お問い合わせ先:山口県立萩美術館・浦上記念館 TEL0838-24-2400〕