平成28年12月27日(火)~平成29年3月26日(日)の期間に展示しております作品をご紹介します。
清水一二 しみずいちじ
《吹泥金紅線文彩八角器【すいでいきんこうせんもんさいはっかくき】》
2007年
高さ36.5×幅38.5×奥行36.5cm
清水一二(1961年生まれ)は、平安時代末期からの陶器産地として知られる兵庫県丹波立杭町【たんばたてくいまち】に生まれました。1984年に大阪経済大学経営学部を卒業した後、郷里の丹波のほか、瀬戸【せと】、備前【びぜん】といった伝統的窯業地での修業を経て作陶生活に入りました。2004年には丹波で珀耀窯【はくようがま】を開窯して独立。以来、丹波焼に固有の表現をもたらしてきた粘土や釉薬を研究しつつ、これら伝統素材にアクティブに働きかけ、旧来の丹波焼の造形性を刷新する造形思考のもとに技術的工夫を重ね、創作活動を展開してきました。1990年に兵庫県工芸美術展で神戸市長賞を受賞したのを皮切りに、日本陶芸展や日本伝統工芸展といった国内外の公募展に精力的に出品してきました。これは、2007年の第1回「現在形の陶芸 萩大賞展」で準大賞を受賞した作品です。シャープなアウトラインの器胎【きたい】に彩り豊かな化粧土を絶妙な比率で吹き付け、軽快でみずみずしい現代人の感性を表現しています。
≪お問合せ先:山口県立萩美術館・浦上記念館 TEL0838-24-2400≫