お知らせ

【展示情報】山口県立萩美術館・浦上記念館すぽっと展示in空港ロビーの展示替えをおこないました。(2016年02月22日)

平成28年2月23日(火)~3月21日(月・祝)の期間に展示しております作品をご紹介します。

加藤清和 かとうきよかず

≪藍三彩鉢【らんさんさいはち】≫ 2012年

高25.0×口径47.0cm

京都の伝統陶家を継ぐ、加藤清和(1970年生まれ)は、唐三彩【とうさんさい】の鮮やかな色釉【いろゆう】の釉流れや釉交じりの美しさに魅せられ、その美質を探究してきました。

 唐三彩は、1,000℃前後で素焼きした素地【きじ】に白化粧【しろげしょう】を施し、金属化合物(酸化鉄・酸化銅・コバルト)に酸化鉛を加えた色釉を掛けて700〜900℃で焼成したとされます。

 一方、加藤の三彩は、磁土【じど】に数種の陶土を混和した素地土で器胎【きたい】を立ち上げ、800℃前後で素焼きした後、自ら調合したフリット釉(ガラス粉)を筆で施して1,180〜1,190℃で焼成します。これによってかれは、唐三彩にはなかった、滑らかで潤んだような透明感のある彩釉表現を獲得しました。

 加藤は、三彩を釉薬の熔融温度差【ようゆうおんどさ】の表現と捉え、化学的見地から技法を見直して独自の作風を立てたのです。古典美を究めるには、在来の素材や技術から補助線を伸ばすばかりでなく、科学に立脚した合理的なアプローチも有効です。鋭く立ち上げられた器形が、発色豊かな彩釉とその流動美を引き立てています。

                       ≪お問合せ先:山口県立萩美術館・浦上記念館 TEL 0838-24-2400≫

加藤清和