お知らせ

【展示情報】山口県立萩美術館・浦上記念館すぽっと展示in空港ロビーの展示替えをおこないました。(2016年06月27日)

平成28628()821()の期間に展示しております作品をご紹介します。

 

木村芳郎 きむらよしろう

《碧釉漣文壺【へきゆうさざなみもんつぼ】》 2014

高さ39.0×44.0×奥行44.0cm

 

木村芳郎(1946年生まれ)は、愛媛県越智郡波方町【おちぐんなみかたちょう】(現今治市)の出身。大学生のとき、禅や茶の湯に関心を抱いて少年時代の雪舟【せっしゅう】が涙でねずみの絵を描いたという伝承で知られる井山宝福寺【いやまほうふくじ】(岡山県総社市【そうじゃし】)に通ううち、陶芸の道に入ることを決めたそうです。そのとき同寺の老師から「一流のものに触れろ」と諭されて世界数十ヶ国を旅しました。サハラ砂漠で見上げた「黒いほどに青い空」やエーゲ海の「どぎついほど濃密な青」など、旅先で目にした様々な風景がのちの碧釉【へきゆう】技法の確立に影響しました。1973年に帰国して石川県九谷【くたに】での2年の修業期間を経て、東広島市に太祖窯【たいそがま】を築窯して独立。その翌年から日本伝統工芸展に出品(初入選)し、1984年には同展で《碧釉組鉢【へきゆうくみばち】》が日本工芸会奨励賞を受賞しました。以後、同展を作品発表の主舞台としながらも、国内外の公募展などで積極的に発表して受賞を重ねてきました。作風としては、動勢を強く感じさせる形態と碧釉の深い青色があいまった、器の洗練美を追求しています。2005年には中国文化賞を受賞するなど、公募展のみならず中国地方の文化芸術関係で顕彰されています。

                         ≪お問合せ先≫山口県立萩美術館・浦上記念館 TEL 0838-24-2400≫

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