お知らせ

【展示情報】山口県立萩美術館・浦上記念館すぽっと展示in空港ロビーの展示替えをおこないました。(2016年08月22日)

平成28823()1023()の期間に展示しております作品をご紹介します。

十二代坂髙麗左衛門 じゅうにだいさかこうらいざえもん

《陶彩景秋草図八角陶筥【とうさいけいあきくさずはっかくとうばこ】》2002

高さ14.2×39.2×奥行39.2cm

 

十二代坂髙麗左衛門(本名、達雄【たつお】。19492004)は、東京都新宿区に山中關【とおる】とオヨの長男として生まれました。1976年に東京藝術大学絵画科日本画専攻を卒業し、さらに同大大学院美術研究科絵画専攻に進学して、日本中世絵画の制作研究に没頭しました。1982年に十一代坂髙麗左衛門(1981年没)の息女素子【もとこ】と結婚し、また彼女の母幸子【ゆきこ】の養子となって、萩藩御用窯【ごようがま】をつとめた名家の後継者となりました。京都での研修を経て1984年から萩での作陶生活に入り、日本画の制作研究で体得した運筆【うんぴつ】や賦彩【ふさい】の表現技法を造形思考の核に据え、萩伝統の陶技と絵画的意匠の融合をめざした造形表現を追求しました。作品は、坂窯伝統の井戸形茶碗など茶陶の数々を制作するほか、萩焼伝統の陶土【とうど】を用いながら、釉下【ゆうか】に多彩な色料【しきりょう】を施して器面を華やかに彩った〈陶彩景【とうさいけい】〉シリーズに、温雅【おんが】な抒情性【じょじょうせい】で魅せる絵画的表現を発揮して、萩焼400年の伝統に新たな美質【びしつ】を加えました。

≪お問合せ先  山口県立萩美術館・浦上記念館  TEL0838-24-2400≫

16-3_十二代坂高麗左衛門≪陶彩景秋草図八角陶筥≫K521