2023年1月31日(火)~3月19日(日)の期間に展示しております作品をご紹介します。
三輪龍氣生 みわりゅうきしょう(十二代休雪 じゅうにだいきゅうせつ)
《花器 瑞鳥【かき ずいちょう】》 1998年
高さ 31.6㎝ 最大径 29.8㎝
三輪壽雪【じゅせつ】(十一代休雪【きゅうせつ】)の長男として生まれた三輪龍氣生(本名・龍作【りょうさく】、十二代休雪、1940~)は、1967年東京藝術大学大学院陶芸専攻を修了し、処女作「花子の優雅な生活(ハイヒール)」を発表、翌年には作家デビューを果たします。2003年父壽雪より家督【かとく】を継ぎ、十二代休雪を襲名。2019年家督を弟和彦【かずひこ】(十三代休雪)に譲り「龍氣生」と号します。これまで、歴史ある萩焼の三輪家の伝統を踏まえながらも、一貫して「愛(エロス)」と「死(タナトス)」をテーマに独自の造形表現により自己の内的世界をかたちにしてきました。
この作品は、吉祥をもたらす鳳凰【ほうおう】をモチーフにした「瑞鳥」シリーズの一点です。胴部に花を挿【さ】す穴をあけて花器としての機能をもたせています。幸せや愛(Love)をもたらす瑞鳥の造形と、花の美しさを際立させる器としての機能を融合【ゆうごう】させようとする作者の意欲的な試みがうかがえます。
〔お問い合わせ先:山口県立萩美術館・浦上記念館 TEL0838-24-2400〕