お知らせ

【展示情報】山口県立萩美術館・浦上記念館すぽっと展示in空港ロビーの展示替えをおこないました。(2023年11月28日)

2023年11月28日(火)~2024年1月28日(日)の期間に展示しております作品をご紹介します。

 

大和保男 やまとやすお

《炎彩貝目四方陶筥【えんさいかいめよほうとうばこ】》 2002年

高さ 15.5㎝ 径 25.7×25.7㎝

 

大和保男(1933~)は、山口萩焼【はぎやき】を開いた大和松緑【しょうろく】を父にもつ春信【はるのぶ】の二男として山口県に生まれます。1952年、第11回山口県美術展に初入選。以後、光風会展、日展を中心に活動。1954年に東福寺塔頭栗棘庵【りっきょくあん】に2年間寄宿し、中川泰蔵に師事。また、この頃、前衛的な陶芸家集団「走泥社【そうでいしゃ】」のグループと係り、啓発される。1975年、第22回日本伝統工芸展初入選。1979年に日本工芸会正会員となり、以後は日本伝統工芸展を中心に活動する。1988年、山口県指定無形文化財「萩焼」の保持者に認定。2007年、旭日小綬章を受章する。

本作品は、作家独自の塩釉【えんゆう】を応用した技による「炎彩」と、江戸時代から萩焼に見られる伝統的な特徴「貝目【かいめ】」の融合が見所です。貝目は、蓋【ふた】の天井に見える四つの桝状【ますじょう】の区画内に集まって見える楕円状の模様を指します。これは貝殻を伏せ置きにして焼成することで表現されており、貝に残った塩分を利用している点でユニークな作品です。

 

〔お問い合わせ先:山口県立萩美術館・浦上記念館 TEL0838-24-2400〕