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【展示情報】山口県立萩美術館・浦上記念館すぽっと展示 in 空港ロビーの展示替えをおこないました。(2026年03月17日)

大和祐二 やまとゆうじ

《萩窯変掛分皿【はぎようへんかけわけざら】》  1999年

高さ8.7cm×口径53.8cm

展示期間 2026年3月17日(火)~5月31日(日)

 

大和祐二(1946年生まれ)は、幕末維新期の名陶工として知られた大和作太郎【さくたろう】(松緑【しょうろく】、1855~1921)が1892年に山口盆地に開いた宮野焼【みやのやき】(いわゆる山口萩焼)の伝統を受け継ぐ名門家系に生まれ育ちました。松緑からすれば曾孫【ひまご】世代の陶芸家です。

本作は、「ざんぐり(大まかで風雅【ふうが】な趣がある)」と形容される、萩焼原土【げんど】の主土【おもつち】である大道土【だいどうつち】の物質感と、人肌の温もりを想い起こさせる柔らかな釉調【ゆうちょう】に見どころのある作品です。もちろん、精確な技術の裏打ちのもとに形態美を追求するという、松緑譲りの真摯な制作態度を守るこの作家は、口縁【こうえん】や高台【こうだい】(底部)といった細部にまでおよぶ丁寧な造形性をもって、器全体に好適な緊張感を与えることも忘れてはいません。シャープに立ち上げられた端整な器形はきわめて現代的で、この作家が「いま」という同時代的現実感を、単なる伝統美という観念のうちに埋もれさせはしないという、明快な意思を持っていることもうかがえます。

〔お問合わせ先:山口県立萩美術館・浦上記念館 TEL 0838-24-2400〕