お知らせ

【展示情報】山口県立萩美術館・浦上記念館すぽっと展示in空港ロビーの展示替えをおこないました。(2022年05月31日)

2022年5月31日(火)~7月24日(日)の期間に展示しております作品をご紹介します。

 

大和保男 やまとやすお

《白釉掛分流水文壺【はくゆうかけわけりゅうすいもんつぼ】》 2007年

高さ30.5㎝ 最大径29.5㎝

 

大和保男(1933-)は、山口萩焼を開いた大和松緑を父にもつ春信の二男として山口県に生まれます。1952年、第11回山口県美術展に初入選。以後、光風会展、日展を中心に活動。1954年に東福寺塔頭栗棘庵【りっきょくあん】に2年間寄宿し、中川泰蔵に師事。また、この頃、前衛的な陶芸家集団「走泥社【そうでいしゃ】」のグループと係り、啓発される。1975年、第22回日本伝統工芸展初入選。1979年に日本工芸会正会員となり、以後は日本伝統工芸展を中心に活動する。1988年、山口県指定無形文化財「萩焼」の保持者に認定。2007年、旭日小綬章を受章する。

本作品は、明るい色彩、動きのある施文と造形で新しい萩焼を見せます。赤褐色の肌は、濃い塩水を器面に施して発色させた作者独自の技によるもの。また、水の流れを連想させる白釉は、萩焼で古くから使われている釉薬です。流水文の名からも一見軽快な印象ですが、落ち着いて見えるのは底部に広がる黒灰色の効果か、炭化させて作った景色が全体を引き締めます。

 

 

〔お問い合わせ先:山口県立萩美術館・浦上記念館 TEL0838-24-2400〕